問題:
82歳の男性。脳梗塞発症後、右片麻痺があり、摂食機能療法における間接訓練を継続してきた。座位は困難な状態である。本日から直接訓練を開始する予定である。誤嚥を起こしにくい姿勢はどれか。
- 選択肢-A:頸部を伸展する。
- 選択肢-B:頸部を左側に回旋する。
- 選択肢-C:下肢は両側の膝を伸展する。
- 選択肢-D:左側を下の半側臥位にする。
≫ 回答をみる
回答:D
詳細解説:
直接訓練は食べ物を使う訓練であるため、誤嚥のリスクが発生する。片麻痺の場合、麻痺側では食物を感知することができず嚥下が困難になるので、健側に食物が寄る左側を下の半側臥位にする。頸部を伸展するのは人工呼吸の際の気道確保のやり方であり、気道に食物が入りやすくなる。頸部を左側に回旋することにより、左側の梨状窩が狭まるため、食物が右側を通りやすくなる。両側の膝を伸展することにより、体幹が下方にずりおちるリスクが生じる。したがって、正解はdとなる。